こそだてドクターのおはなし

【子どもが転んだ】「楽しい」を「安心」に変える。小児科医ママが教える行楽シーズンのケガ対策|季節の特集

小児救急、アレルギー、感染症、小児一般・河合亜紀先生

掲載日:2026年4月17日

行楽シーズン中に起こる子どものケガ

春や秋の行楽シーズンは、子どもにとって楽しい反面、思わぬケガが増える時期でもあります。小児科医として、そして子育て中の母としても、「楽しいはずのお出かけが一転して対応に追われる時間になる」経験を何度もしてきました。

子どもが転んだ際の対処方法

印象に残っているのは、旅行先の大きな公園で我が子が転び、足を深く擦りむいたときのことです。泣きじゃくる子どもを前に、母としては心がざわつきますが、医師として意識したのは「まず創部をきれいにすること」でした。擦り傷は流水でしっかり洗い、砂や汚れを落とすことが何より大切です。消毒にこだわるよりも、丁寧な洗浄と保護が、その後の治りを左右します。打撲や捻挫の場合は、無理に動かさず安静にし、冷やすことで痛みや腫れを抑えます。レジャー中はつい「せっかく来たのだから、もう少し遊ばせてあげたい」と思いがちですが、痛みがある部位はしっかり休ませることが回復を早め、結果的に楽しい時間を守ることにつながります。

受診の目安

受診の判断は悩ましいものです。意識がはっきりしない、強い痛みで動けない、明らかな変形がある、出血が止まらないといった場合は、速やかな受診や救急対応が必要です。一方で、比較的元気でいつも通りに動けている場合は、翌日の受診でも問題ないことが多いでしょう。ただし、「何かいつもと違う」という保護者の感覚はとても重要です。迷った際には、その直感を大切にしてください。

子どもがケガをしないために大切なこと

予防の観点では、遊具の状態や地面の様子を事前に確認すること、足に合った靴を選ぶこと、混雑時には無理をさせないことなど、少しの配慮が大きなけがを防ぎます。移動中の手つなぎや声かけといった日常的な関わりも、安全を支える大切な要素です。

最後に

私も何度かの子ども達の怪我を経験したのちに、怪我をした際に備えて、洗浄用の水とタオル、絆創膏、簡単な着替えをいつも車に常備しておくようになりました。子どもたちの「楽しい記憶」を守るために、私たち大人ができることは決して特別なことではありません。ほんの少しの知識と心構えが、安心につながるのだと日々感じています。