こそだてドクターのおはなし

【頭を打った】こどもが頭をぶつけた!そのたんこぶ、受診すべき?見守るべき?|季節の特集

小児一般、アレルギー・北瀬悠磨先生

掲載日:2026年4月17日

子供が転んだり、頭をぶつけた時の状況把握が鍵!

お子様が転んだり、家具や床に頭をぶつけたりすると、ご家族の方はとても驚かれ、不安なお気持ちになるのではないでしょうか。とくに心配になるのは、たんこぶそのものよりも、頭の中は大丈夫だろうかという点だと思います。実際、小児の頭部外傷の多くは大きな問題なく経過しますが、少数ながら注意深い観察や検査が必要な場合もあります。大切なのは、たんこぶの大きさだけでなく、ぶつけた状況と、その後のご様子をあわせてみることです。

受診の目安

まず、早めの受診をおすすめするサインがあります。『何度も吐く』『ぼんやりして反応が鈍い』『けいれんする』『ふらつく』『手足の動きがおかしい』『頭痛が強くなる』『耳や鼻から血液や水のような液が出る』といった場合です。こうした症状は、頭の中のけがを慎重に評価すべきサインです。米国疾病対策センターも、頭部外傷後の危険な徴候として、意識の変化、繰り返す嘔吐、けいれん、強い頭痛などを挙げています。

ご家族の見守り

一方で、すぐに大きな異常を疑う所見がなく、ご自宅で慎重に見守れることが多い場合もあります。たとえば『泣いたあとに落ち着く』『呼びかけに反応する』『視線が合う』『顔色がよい』『普段に近いご様子で過ごせている』『嘔吐がない』というようなときです。腫れている部分は、タオルで包んだ保冷剤などで10〜15分ほどやさしく冷やすと、痛みや腫れが和らぐことがあります。

受診するなら何科がいい?

では、受診するなら何科がよいのでしょうか。迷ったときは、まず小児科または救急外来で構いません。 小児では、頭のけがだけでなく、年齢に応じたご様子や全身状態もあわせてみることが大切です。必要に応じて、脳神経外科などの専門科につなぐ流れになります。明らかに様子がおかしい場合は、時間外でも救急受診を考えてよいでしょう。医療機関では、『年齢、意識のはっきりし方、嘔吐の有無、受傷の強さ、強い頭痛がないか、普段と比べてご様子に変化がないか』などを総合して、検査の必要性を判断しています。頭のCT検査は有用ですが、放射線を使うため、必要な場合を見極めて行うことが勧められています。

最後に

ご家族の方に覚えておいていただきたいのは、”たんこぶが大きいから必ず危険„というわけではないこと、そして逆に、”見た目が軽そうでも絶対に安心とは言い切れない„ことです。「何となくいつもと違う」と感じたときは、その感覚を大切にして、遠慮なく医療機関へご相談ください。ご家族の方がそばで見ておられるからこそ気づける変化も、少なくありません。