【喉頭軟化症】赤ちゃんの呼吸音と機嫌で見るサイン|こどもの病気とホームケア
小児一般、アレルギー・北瀬悠磨先生
喉頭軟化症について
喉頭軟化症(こうとうなんかしょう、laryngomalacia)は、乳児期にみられるもっとも一般的な先天性の喉頭の異常で、「吸気性喘鳴(きゅうきせいぜんめい)」の主な原因です。声帯の上にある喉頭蓋(こうとうがい)やその周辺の軟骨がやわらかいために、息を吸うときにその一部が気道内に落ち込み、空気の通り道を狭くすることで、「ヒューヒュー」や「ゼーゼー」といった音が聞こえる状態になります。
治療薬
多くは生後すぐではなく、生後1か月ごろから呼吸音が目立ちはじめ、3〜6か月でピークに達し、その後1歳ごろまでに自然に改善していくケースが多いです。 音は仰向けや泣いたとき、授乳後などで特に目立ちますが、赤ちゃんが機嫌よく成長していれば多くは心配のない良性の経過をたどります。
診断と基本的な対応
診断は、典型的な呼吸音や症状から小児科や耳鼻咽喉科医が判断しますが、確定のためには「喉頭ファイバースコープ(細いカメラ)」による観察が行われることもあります。 呼吸音が大きくても、呼吸状態や全身状態が安定していれば、治療をせずに経過観察となることがほとんどです。
注意が必要な症状
以下のような症状がある場合には注意が必要です ・哺乳がうまくできない、むせやすい ・体重の増えが悪い ・チアノーゼ(顔色や唇が紫になる)が見られる ・睡眠中の無呼吸や、息苦しさがある ・感染時に呼吸困難が強くなる
重症例の対応
こうした場合には、重症の喉頭軟化症が疑われ、耳鼻咽喉科や小児呼吸器の専門医による評価が必要です。必要に応じて、レーザー手術や喉頭の形成手術などの治療が行われることもあります。 また、上気道感染(かぜ)を契機に症状が一時的に悪化することもあります。そのため、普段より呼吸音が強くなったり、哺乳や睡眠に影響が出てきた場合には、速やかに医師に相談することが大切です。
まとめ
喉頭軟化症のお子さんの多くは、適切な見守りのもとで順調に成長し、1歳前後には呼吸音も自然に消失していきます。呼吸の音に不安を感じる保護者の方も少なくありませんが、大切なのはお子さんの全身状態です。「いつもと違う」と感じたら、早めに小児科へご相談ください。