【マイコプラズマ肺炎】子どものしつこい咳が続いたら|こどもの病気とホームケア
小児一般、小児救急・野田 慶太先生
マイコプラズマ肺炎とは
マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマ・ニューモニエという細菌によって引き起こされる肺炎の一種です。この細菌は、気管や肺に感染し、炎症を起こします。 この細菌は、一般的な細菌とは少し違う性質を持っており、細胞の壁(細胞壁)を持たないため、よく使う抗生物質の中には効かないものがあります。これが治療を難しくする一つの要因となっています。
症状は?
マイコプラズマの症状は、感染してから症状が出るまでに2〜3週間と比較的長い潜伏期間があります。 主な症状は、以下のようなものです。 咳:最初は乾いた咳が続きますが、だんだんと湿った咳になり、激しくなるのが特徴です。夜間にひどくなることもあります。 発熱:38℃以上の高熱が数日間続くことが多いです。しかし、熱があまり出ないこともあります。 全身のだるさ:熱や咳に伴い、体がだるく感じられます。 これらの症状は風邪と似ているため、最初は見分けがつきにくいことがあります。しかし、風邪と違って咳が長く続き、なかなか治らないのが特徴です。 また、まれに発疹や中耳炎、髄膜炎といった肺炎以外の症状(合併症)を引き起こすこともあります。
感染経路は?
マイコプラズマは、主に飛沫感染と接触感染で広がります。 感染者が咳やくしゃみをしたときに飛び散るしぶき(飛沫)を吸い込んだり、ウイルスが付着した手で鼻や口を触ったりすることで感染します。 インフルエンザなどと比べると感染力はそれほど強くありませんが、保育園や幼稚園、学校などで集団感染が起こることがあります。
治療法は?
マイコプラズマ肺炎の治療には、マイコプラズマに効果のあるマクロライド系などの抗菌薬が使われます。 お子さんの場合は、症状や年齢、体重に合わせて、飲み薬や点滴で治療を進めます。 咳がひどい場合には、咳止めなどの薬も併せて使われます。 治療を始めても、熱がなかなか下がらず、咳もすぐに止まらないことがあります。 症状が良くなるまでに時間がかかることがありますが、医師の指示に従い、最後までしっかりと治療を続けることが大切です。
予防するには?
残念ながら、マイコプラズマ肺炎にはワクチンがありません。 そのため、以下の対策が重要になります。 ①手洗い・うがい:帰宅時や食事前には、石けんを使って丁寧に手洗い・うがいをしましょう。 ②咳エチケット:咳やくしゃみをする際は、マスクをしたり、ティッシュやハンカチで口と鼻を覆ったりしましょう。 ③人混みを避ける:流行期には、できるだけ人混みを避けましょう。 ④規則正しい生活:十分な睡眠とバランスの取れた食事で、免疫力を高めましょう。